想燐友の会
HOME > INFORMATION > 想燐友の会 > 想燐友の会 第83回例会記
文責 加藤 豊
10月29日(日)、2017年度後期、第83回例会が午後1時より恒例の亀戸文化センター内カメリアプラザ6階、美術室に於いて、総勢17名の会員諸氏が集い、開催の運びとなりました。
当日は、生憎の台風22号が列島上陸もあって、降りしきる雨の中にもかかわらず、出席者はマッチラベルをはじめ、多くの紙モノ骨董品を抱えて持ち寄られました。会員諸氏の熱意の賜物には感謝しきりです。
当会も会員の高齢化もあり、常連出席予定者の内6名が止むなく欠席となっての今例会となりましたが、若い会員の入会が望まれるところです。
冒頭、工藤会長の発会のご挨拶において、重鎮会員のおひとりである飯沼博氏が本年3月下旬に突然の心筋梗塞でご逝去された報告がありました。
飯沼氏は、昨年まで毎回欠かさず例会へ出席され、常に旺盛な蒐集熱を発揮され、会の賑わいの一助となっておりました。氏の膨大なマッチ・コレクションは、ご親族が骨董業者へ一括整理されたようで、この8月、9月には、骨董品を扱う古書店等に割り振られ、その販売目録にも登場しました。
気がついた燐寸商標帳としては、秦川堂書店より「良燧合資会社 燐寸商標見本帳」、中央線古書展目録からは、やすだ書店出品「日本燐寸会社・明治期燐寸ラベル貼込帳」を確認いたしました。どちらも飯沼氏自慢の貴重な燐票所蔵品でした。
こうして売りに出されたマッチラベル帳は、熱意ある第三者に委ねられることは良しとしても、長年にわたり収集された氏の所蔵品が散逸してしまうのには残念な想いもいたします。
次に、新会員の小山修司氏の紹介、氏のご挨拶がありました。
続いて、加藤会員からは、10月16日から20日にわたり、北海道苫小牧に於いて開催した「第9回 北の燐寸アート展」へ出展参加した報告がありました。
しばしの歓談のあと、恒例の盆回し、置き入札がスタート、今回も会員諸氏からの多くの珍品、逸品が机上を賑わし、明治大正期の国産燐票、外国票、広告票や機関誌『想燐』のバックナンバー、線香マッチ、マッチケース他、マッチ以外の紙モノ骨董では、酒票、煙草ラベル、宝くじ、乗車券、葉書、郵便切手、染めの型紙までもが登場し、皆、入札思案しながら熱心に見入っておりました。
次回、第84回想燐友の会例会は、2018年4月29日(日)、亀戸センターでの開催予定とし、解散後の二次会では、9名の参加者が集まり、乾杯のあと、久々の同好の士との歓談を楽しんで参りました。